雨、時々、晴れ

ふたりぼっちなあのひとたち時々その周辺世代

「ロミオ&ジュリエット」を見に行ってきた

 

突然ですが、きのうロミジュリを見に行ってきました!それが思った以上に面白くて、見てよかったー!と思ったので、忘れないうちにと慌てて感想を書いてみる。

きっかけは友人に誘われたからなんですが、これまたキャスト!キャストがね!見に行きたいキャストだったの!!ロミオの古川くん、ティボルトの渡辺さん、ヴェントーリオのばーちょん、そして元宝塚のたーたんさんとそんちゃんですよ…!なにそのメンツ!行く!というわけで行ってまいりました。事前の予習ゼロで行ったので、役柄として理解できていたのはロミオの古川くんだけでしたが(笑)他の方は開演してから「あ、この人この役か…」みたいな理解をしてました。 

 

あんなに有名な話にもかかわらず、見たことなかったんですよね実は。ロミジュリのことは「対立する両家に生まれた男女がなんやかんやあって恋に落ち、なんとかふたりで生きようとした結果ジュリエットが死んだふりをすることになったのだが、まさかのロミオがほんとに死んだと勘違いして自害、目を覚ましたジュリエットもロミオを追って本当に死を選んでしまう」悲劇のお話!っていうことしか知りませんでした(シェークスピアに怒られる)おおよそそれだったけど、思ったよりも縺れ絡んだ人間関係と、それぞれの物語がありました。観劇後の今は、ちょっといろんなロミジュリを見たい気持ちになってます。

 

 

結果、最高でした。

行ってよかった。なんなら何回か行きたかったくらい。

 

たーたんさんとそんちゃんはもう、ああさすがです…!ってくらい歌上手い。1幕でおふたりが歌う「憎しみ」が最高すぎて、もうここだけで私今日13,000円払った価値あるわ…って思った。開演30分足らず(たぶん)で元を回収した。

 

古川くんのロミオはなんというか、歌うまくなったなあ…ってどこから目線な感想抱いてた。ジュリエットに甘やかでね、個人的にはジュリエットにプロポーズした帰り際にちゅーして「おやすみ」ってやつがもう砂糖吐きそうだった…甘い…

あとすごく純粋ですごく不器用で、それ故に周囲にとってはあまりにも残酷なことをしてしまうのがロミオなんだなって。世間知らず…ではないと思うんだけど、こう、「もうちょっと周りの気持ち考えてあげて!?」って言いたくなるというか。これについてはまたのちほど。

 

そしてティボルトですよ…渡辺さんイケメンか!知ってた!!

 ジュリエットがロミオと結婚したって知ったあとの気迫というか迫力というか、はんぱない。まさしく狂気というか、「あ、こいつほんとにやばいやつなんだ」って感じだった。一幕までは、ティボルトってモンタギュー側の3人と比べると大人なんだなって印象を受けてたので(ティボルトがそうあることを求められてきたってとこをひっくるめても)、そのギャップでなおさらそう感じたのかな。

ティボルトにとってはジュリエットだけが、ジュリエットに向ける気持ちだけが、誰かに強いられたものではない、自分だけのものだったんだろうな。ロミオへの復讐も、ジュリエットを手に入れたいというより、切望したことをいとも簡単にやってのけたロミオに対する完全なる妬み嫉みのように見えた。「誰もが自由に生きる権利がある」と歌うロミオとヴェントーリオを遮るように「自由に生きる権利などない!」と歌いきるシーンなんてティボルト可哀想すぎて涙を禁じ得ない…誰が悪いわけでもないんですけどね!?

ただ、欲を言うならばもうちょっとジュリエットとティボルトのシーンがあってもよかったなあ…って思ってしまいました…ジュリエットが「あの優しいティボルトが…!」って言うの、感情移入できなさ最高潮でしたからね!もっと優しいティボルトを見せてほしかった!

 

さて、ヴェントーリオです。私この話である意味一番不憫なのヴェントーリオだと思うんですよね。「隠し事などなかった」と思っていた友人ロミオは知らぬ間に敵の娘と結婚してるし、それ知ったもう一人の友人マーキューシオは狂気におちるし、あげく殺されちゃう。その上ロミオは追放され、最終的に自分が告げた話がきっかけで自殺しちゃうんだもの。ロミオは死んでいくマーキューシオに「おいてかないでくれ」って泣いたけど、それいちばん言いたいのたぶんヴェントーリオだよおおお(泣)

ヴェントーリオにとって憎むこと争うことは、他のみんなほど脊髄反射的なものではないんだろうなと思いました。ただ、少なからずその気持ちはあって、そして何よりきっとヴェントーリオは「仲間」が大事で、マーキューシオとロミオと過ごす「青春」が好きだったんだろうなと。

だからロミオがジュリエットと結婚したときにヴェントーリオが嫌だったのって、ロミオが「敵の女と結婚した」ことじゃなく、「黙って結婚した」ことだと思うんですよねえ。「隠し事などなかった」はずなのに。(ここほんとロミオもうちょっと考えて…!って気持ちになってました。それなのに「間違ってることにどうして気づかないんだ」的なことまで言うんだもの…そこじゃないんだよロミオ!)

だからティボルトたちが乗り込んできた場面で、「誰もが自由に生きる権利がある」とマーキューシオを諌めようとするんじゃないかなって。それはロミオのことだけじゃなく、憎しみにとらわれすぎているマーキューシオにもずっと言いたかったことなのかもしれないけれど。

どことなくふわふわした設定?だったせいか、なんというか、わりと前半ただの馬場でした(笑)いい意味でね!?いいもん見たなと思って!どことなくとっつきづらい世界観と住人の中で、境界線にいる役柄っぽかったです。行き過ぎた狂気や無垢さ純粋さがないからこそ、感情移入しちゃう感じ。

 

 

さて、前情報が完全になかったのは、ジュリエットの木下晴香ちゃんとマーキューシオの平間さんでした。

晴香ジュリエットちょうかわいかった…!!!

(思わずぴんくにしちゃう)いやあなたほんとこれ初舞台です??ってくらいうまい!それでいてまだ少し垢抜けてない感じが箱入り16歳少女のジュリエットにぴったりで、かわいいいいいって…入った公演が晴香ちゃんの千秋楽で、がんばって挨拶してるとこにほんとおねいさん心擽られてたよ!次の作品は何かなー?楽しみ!!

 

そして今回完全なダークホースは平間さんでした…ほんと一挙一動目を奪われるんだよ…マーキューシオの狂気と哀しみがすごく伝わってきて、公演後パンフ読んで答え合わせみたいになってた。

モンタギュー側である意味いちばん憎しみに振り回されたのがこのマーキューシオだったんだろうな。突っかかって、ナイフ振り回して、もうただのやばいやつじゃんこいつ…って思わされた一幕。でも二幕後半、たまらんのよマーキューシオが…(泣)

狂気に振り回されて暴れまくっていたのに、刺されて、自分は死ぬんだって理解した途端、嘘みたいに静かになるんだもの。限界だったんだろうなあ、憎むことが。怖かったんだろうなあ、憎まれることが。ようやく解放される、そうなってようやくロミオの幸せを祈って、両家が憎しみの連鎖から解放されることを思って、死んでいけたのかな。ここ、別のロミジュリだと「両家を呪って」ってあらすじに書かれてたりするんだけども、そういう印象は抱かなかったな。祈って死んでいったように見えた。私の受け取り方の問題なのか、それとも、マーキューシオにも「愛」があったということなのか。ロミジュリの不変テーマですもんね、「愛」。「お前はどうしてそんなに不器用なんだ…お前の腕の下から刺されたんだぞ」「謝らなくていい」ってセリフにも、友人への愛が詰まりすぎていると個人的には思いました。うまく言えないけども。

とりあえずマーキューシオには涙が止まりませんでした。ちょっとまあお気付きの通りだいたい泣いてますけどね二幕!

 

 

あと全編通して面白かったのは「死」の動きかなあ。最初は帽子とコートで全身覆い隠して、遠くからみんなを眺めてるだけ。それがだんだん、帽子を脱ぎ、コートを脱いで、存在感を露わにしていく感じ。そおっと、でも着実に忍び寄ってくる。前半では全くロミオに認識されてなかったのに、ジュリエットが死んだと聞いたロミオはとうとう「死」の存在を認識して、「薬をくれ」と縋る。ロミオが「死」だと分かっていて薬を求めたのかは分からないけど、この一連の流れは綺麗だったな〜〜

最後のシーン、磔にされたキリストの上で悶えながら生き絶える「死」もついつい見てしまった…あれは「死」というより、憎しみや哀しみみたいな「負」が生き絶えたってことだったのかな…と思って見ていたけれど、足場がめっちゃ狭くてちょっとはらはらしてた。

あとなにより、

どんなポーズでもどんな角度でも美しい!

足音もなく舞い踊るの、本当にこの世のものとは思えない感じ最高でした…

 

あとはまとめてになっちゃいますが、おじさまがたとばあやのうまさはんぱなかった!重厚感!ジュリエットのおとーさまの歌泣いた…自分の娘じゃないと分かっても、本当に大切だったんだなと。それでも家を守ることに誇りと責任感を持っていたし、自分が選んだ男と結婚することが娘の幸せだと信じて疑わなかったんだ。きっとジュリエットはお父さんが知ってるとは思ってなかったんだろうけど(一幕でお母さんが「秘密」って言ってたから)、大切に育てた血の繋がらない娘に「親じゃない」と言われるなんて、そんな苦しいことないわあ…って泣いた。まさかのおとーさまに泣かされた…

そんな大人たちに対するダンサーさんたちの軽やかさも、若者!って感じで、その対比が分かりやすかったなあと。憎しみと愛、 大人と若者、相反するふたつがロミジュリの二大テーマなのかな〜〜

 

とりあえず忘れないうちに一気に書きなぐりました!また再演あったら見たいなーとか、他のロミジュリも見たいなーとか思ってます。ただここまで書いといて、いやもしかしたらもうお分かりかもしれませんが、「ロミジュリ」の役柄の中で一番理解できないのはロミオとジュリエットでした(笑)何がどうして突然そんな離れられないほどになっちゃうわけ!?なんで!?と私の頭の中にははてなが飛び交っています。こればっかりは、自分が一目惚れとか、ちゃんと恋愛とやらをしてみないとわかんないのかもしれないなあ。わかるときはくるのかなあ…(遠い目)